一般社団法人 宮大工養成塾

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「学び」とは何か?徹底解説

今回は毎日の仕事・生活を通して自分は成長しているのか。3年後、5年後の目標に向けて、今日という1日を有効に使えているのか。自分は今日どんな事を考えて行動をとれば、将来のためになるのだろうか?などの日々感じる悩み・不安に対して「学び」とは何かという視点から、アプローチしてみたいと思います。

1日を過ごすだけになっていないか?

まえがき

神社仏閣を巡る研修旅行に行くことを想定してみましょう。

なんとなく建物を見て、周りの人と同じような行動をしている。それは、1日をただ過ごしているだけといえます。

私の体験談

先日、実際に研修旅行に行く機会がありました。しかし私はそこで「学び」を得ることができませんでした。「学び」を得るチャンスはたくさんありました。一般の参加者としてただ参加するのではなく、運営として携わり、運営について学べるチャンス。丸2日、お寺の住職様と同行し、お話を聞けるチャンス。旅行について分かりやすく動画にまとめること、段取りについて学べるチャンスなどです。「学び」を得るためには、相応の準備と行動が必要です。自分の反省をもとに、「学び」のためにするべきことについて、解説していきます。

学びの失敗経験

2025年6月、観音霊場会の高野山研修に岡山西大寺校として参加させて頂きました。しかし、①何か学びたいのか?②どう行動するのか?を明確にしていなかった私は受け身になってしまい「学びの機会」を失ってしまいました。

実際に学べた事

・一般参加者ではなく運営サポートの視点で携わる事で、次回から運営にもっと貢献できた

・ご住職と2日間同行できるので、普段聞けない高野山や真言宗について質問が出来た

・研修旅行を動画や記事にまとめる事で、参加出来なかった方向けの情報発信を通じてより学べた

教訓

学びを得るためには、準備が必要です。

「何を学びたいのか?そのためにどう行動するのか?」

という点を明確にしなければ1日はあっという間に過ぎていき、1日を振り返った時に結局何も学んでいないという事になってしまいます。

1日の学びを大切にするからこそ、日々の学びの積み上げがあり、それが積み重なった時、大きく成長した実感を持てます。

宮大工は1日にしてならず

学びのプロセス

学校と学び方は一緒

1:予習:事前に学ぶ範囲をインプットしておき、分からない所の質問内容まとめておく

2:授業:予習で習ったを振り返りながら、疑問点を質問する

3:復習:授業で習った事で分からなかった所を中心に振り返る

人はすぐに忘れる。このプロセスを経れば、記憶に定着しやすい

学びを得るための準備活動

前述、私の高野山研修での失敗談をしました。実際にその時にどのように予習(準備)をしておけば良かったのかを考えていきたいと思います。

達成したい事

✅一般参加者ではなく運営サポートの視点で携わる事で、次回から運営にもっと貢献できた。

→参加が分かった時点で、ご住職に運営を学びたい事を申し出て、事前に運営マニュアルの作成・三―ディングを行い運営者としてのポジションで関わっていく。

✅ご住職と2日間同行できるので、普段聞けない高野山や真言宗について質問が出来た

→自らも宮大工としての修行中の身であるため、ご住職の高野山での修行時代の苦労話や修行において大切にしている事などの「聞きたい事リスト」の作成。※機会があれば。

✅研修旅行を動画や記事にまとめる事で、参加出来なかった方向けの情報発信を通じてより学べた

→構成を考えて、必要な動画・写真の素材を明確にして、段取りよく撮影できるようにしておく。

✅参加者の方と交流し、ご要望などをヒアリングし、次回の運営に活かす

→ヒアリング内容を明確にし、会話の中で聞き出せるようにしておく

 運営は自分らが行う事でご住職がフリーになる時間を増やす事で、参加者とご住職との交流の時間を長くとれるようにし満足度をUPさせる。

以上の準備が出来ていたならば、高野山研修はもっと学びがあったと思います

損する事  

1年は365日。その内の大事な1日であるということを、認識しましょう。

その日、その場所でしか学べないことが、必ずあります。準備をしていないとその機会をみすみす見逃してしまいます。

知ってるだけ

それでは、新しい知識、情報を得ることが「学び」といえるでしょうか?

答えはNOです。

知識はただの知識でしかありません。知らないことを新しく知るうえで当然必要なことですが、それだけでは自分にとって何の役にも立ちません。

何も考えず、得た情報は3日もすれば人間は忘れてしまいます。

知っているだけで、学んだ気になってしまうのはよくないことなので気を付けましょう。

1日を積み上げる

1日を通して成長できるようになろう。その1日が大きな夢に近づくための大事な1日です。

1日を積み上げられる人は、一つずつ目標を達成し、形にできる人です。

準備をしっかりとしよう

1日の始まりは、朝起きてからではありません。前の日の夕方には、次の日は始まっています。

準備をしていないと1日を無駄にします。逆を言えば準備をするだけで、1日が有意義なものになるのです。それくらい準備は大切なんです。

  • スケジュールを知る →→まずは1日の流れを知りましょう。そもそもの情報としてどこで何をするのか、まずおさえておきましょう
  • 質問内容をまとめる →→事前に質問したいことをメモ書きしておきましょう。現地にいって思うこともあるでしょうが、事前にまとめておけば、自分の行動が明確になります。

実際私の場合、準備をせずにその日を迎え、上手くいった時がありません。

その場その時で考えてすぐ動ける人もなかにはいるでしょうが、みんながみんなその性質をもっているわけではありません。当日考える手間、時間をなくすことで、簡単に行動をすることができます。

課題と向き合う

1日学びたいことを考える中で、今の自分の課題は何か?というのを外してはいけません。今現在の自分の成長なくして、未来の成長は望めません。

自分が人のために動くというのができていない、というのが課題だとします。それならば、達成するには具体的に何をしたらいいのか、自分の取るべき行動を考え、分かる人に聞くことをしなくてはいけません。運営に携わり、会の責任者の負担を減らすこと。多くの荷物を抱えてる人がいたらすぐに持ってあげるなど。行動の大きさを問わず、目的が明確にされた行動はその1日を通しての「学び」になるのではと思います。

質問するレベルを上げよう

人に分からないことを聞くといっても、ただ聞いてはいけません。質問をするにあたって、自分の考えがそこにあるのか。考えを事前に持ったうえで質問をすることで、質問の内容が変わり、相手からの返答もより深いものになります。

質問力について詳しくはこちら

まとめ

「学び」を得るための考え方について詳しくのべてきました。「学び」を得る人の1日と、そうでない人では、1日の価値が大きく違います。簡単に考えて、1年で365個の「学び」を得ることができます。自分のために今日から行動を起こして、「学び」を得ていきましょう。

宮大工体験について

宮大工に少しでも興味を持っている方は是非、宮大工体験に参加してみてください。

実際に大工道具を使った体験だけでなく、自分の将来についての悩み相談などなんでも質問にお答えします。下のボタンから、体験に応募してください。


記事の作成者

田中 尚哉 23歳(2001年生まれ)

岡山西大寺校 講師 6年目

長野県出身で、高校卒業後、宮大工養成塾に入塾(5期生)し3年間の住込み修行を経た上で卒塾。静岡県の宮大工企業に宮大工ドラフトで1位指名を受けて2年間従事。そんな時、岡山西大寺校の開校を知り、宮大工養成塾岡山西大寺校の講師に志願。将来独立願望があり、現在は西大寺の棟梁になるための修行を行いながら、塾生の模範となるように日々研鑽しています。

趣味:コーヒー

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