宮大工養成塾 大阪本校からのお知らせです。現在、大阪本校では、三重県の寺院修復プロジェクトに参加するために、三重県に飯場を設けて活動しています。今回は、本堂・開山堂・法中玄関・庫裡・繋ぎ廊下・渡り廊下を骨組みの状態までして、骨組みの歪みの修正後、柱の腐食した部分の根継ぎなどを施し、軒・小屋組・屋根・造作という部分を順次修復していく一大プロジェクトになります。*木造りや刻みなどの工場作業は、一度大阪工場に戻り加工したものを運びます。
寺院建造物を修復する場合、まずは中にある仏具などの移動から始まります。自分達が造る建物の中に、どういった仏具・仏像がお祀りされているのか?梱包や移動をする事で学びます。絶対に傷つけてはならないので、慎重な作業が必要になります。一つ一つの丁寧さが求められ、緊張感が漂いながらの作業
一見、雑用と思われる事も宮大工養成塾では行います。作務とは、修行において非常に大切な事で、ようは面倒臭い事です。面倒な事であっても、宮大工になるために必要な事と思い、真剣に実践する事で、細かい事に気がついたり、慎重に作業ができるようになったりと、悪いことはありません。しかし、これは、作務をやった事がある人でないとその深い意味や意義などはわからないため、言葉ではなかなか表現できない事ですが、仏具の梱包・移動という作業を通じて、実際に御住職やお檀家様から何の実績もない門下生が信頼して頂けるキッカケを創出し、偏見ではなく、一人の宮大工を目指す人として、ファンになって頂けたのは事実です。世の中では、言葉としては理解できますが、本当の意味でしっくりくるまでに難しい事が沢山あるのですが、まずは行動によって「型」を学ぶ事で、数年後にわかるというというのが現実かと思います。
先行して仏具の移動及び外部足場を組立し、お盆が終えてから安全祈願法要(起工式)を無事に、迎える事が出来ました。これから、本格的に解体が進み、修復工事が進んでいきます。
修復の現場というのは、それを建てた宮大工の仕事との対話をする作業になります。ただ解体すると思えば、それはただの解体作業。埃がいっぱいで汚れる作業でしかありません。まぁ、そういう風に考える人もいるでしょう。修行時代、新築よりも修復の仕事の方が一番勉強になると師匠に言われた事を思い出します。修復というのは、先人の仕事を見る事ができる。昔の人の仕事を勉強して、自分の技術にする。今は、何でも便利で簡単にできる。仕事も昔に比べたら簡単。それを木工機械も無い時に作っている人の凄さを感じて、そうして「凄い!!」と尊敬できれば、ただの解体作業が勉強の宝箱に変わるっていうのを良く聞かされました。やってる本人としては、結構シンドイ作業でしたが、自分が成長していくにつれて、その経験が核となっている気がきます。解体中、今ではあまりしない仕事も、途中で解説し、触れてもらう機会を作っています。これは、学校ではできない、実践型学習の最も良い所だと思います。これからも塾生の奮闘記について更新していきます。またのお楽しみに^^
現在、神奈川校・兵庫校・大阪本校の3箇所で宮大工体験を実施しています。完全1対1の体験になりますので、宮大工に興味がある若者は、是非ご参加ください。ご両親の同伴もOKです^^詳しくは、ホームページをご覧下さい^^ 【宮大工体験 ホームページ】 https://miyadaiku-yoseijyuku.com/experience.html