一般社団法人 宮大工養成塾

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宮大工とは?

2020.11.15
宮大工の加工風景

 宮大工とは、神社仏閣の建築に特化した大工になります。大工には、他にも種類があり、特化した内容によりカテゴライズされます。

宮大工(みやだいく)神社仏閣をつくる大工
家大工(やだいく)住宅をつくる大工
船大工(ふなだいく)船をつくる大工
壇尻大工(だんじりだいく)「だんじり」をつくる大工
数寄屋大工(すきやだいく)茶室をつくる大工
その他建具・家具・型枠・造作など
表1 大工の種類 大きなカテゴライズ

 よく巷では、宮大工は大工の中の最高峰であると勘違いされていますが、表1にあるように、技術のレベルによって分類されているわけではなくて、専門性によって分類されている事を理解しましょう。

使用する道具の違い

宮大工の道具 鑿

 同じ大工なので、基本的に使う道具は鑿・鉋など、共通している部分はありますが、その専門性における作業効率などにより、使う道具も違います。宮大工の場合は、大きな木材・曲線のある部材を加工しますので、鑿であれば、首の長い鑿があったり、曲線を加工する丸鑿があったりします。

技術以外に必要な知識

神社仏閣の関する知識

 神社仏閣の建築するためには、その建物の用途を理解して仕事をする必要があります。住宅でいえば、居間は団欒する空間、ダイニングは、食べる空間、キッチンは、調理する空間とあるように、神社仏閣の場合、建物の用途に応じて、求められる要素が違います。そのためにも、技術以外に神社仏閣で必要な作法など、他の大工に比べると、勉強する項目が多いかもしれません。独立するまでに10年掛かるといわれるのは、そのためです。建築知識・宗教史・作法・業界の常識など、勉強することがたくさんありますね。