一般社団法人 宮大工養成塾

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神社仏閣の屋根:檜皮葺き

2020.11.08
吉水神社 (重文)書院 室町前期(王座の間:桃山時代)

神社仏閣の優雅な曲線美を表現するためには不可欠な屋根素材。今回は、檜皮葺きについて、少し紹介したいと思います。

檜皮とは

文字通り、檜の皮と書いて、「ひわだ」と読みます。つまり、檜の皮です。そんな説明をしても、本当に??って言われるので、採取している所の写真を見てみて下さい。写真のように檜の木から皮をはいで、それらをまとめて、規格サイズにしてから、屋根面に少しずつずらして、葺き上げていきます。

植物系の屋根素材

檜皮葺きは、日本にもともとある屋根材の一つで、植物屋根系の屋根素材として知られています。他には、杮葺き・とち葺き・茅葺などありますが、神社仏閣にいくと良く目にするのが、この檜皮葺きです。瓦葺きも有名ですが、瓦葺きでもある部分に関しては、檜皮葺きで葺いている部分がありまして、これについて解説します。

どんな屋根に葺かれる事が多いのか?

檜皮葺きは、神社建築などに葺かれている場合が結構な割合で多いです。そんなに神社で見ないけどなぁと思う方でも、銅板葺きの緑色(当初は茶色)の屋根をみた事があるのではないでしょうか?あれは、檜皮葺きなどの植物系屋根だと耐久年数や鳥害を受けやすいため、銅板葺きに変更されている事が多いです。それと、禅宗様などの軒反りの曲線が過度にきつい部分などは、瓦葺きだと雨漏りする原因になりやすいため、檜皮葺きで葺かれているケースが多いです。本体が瓦葺きでも唐破風部分だけ檜皮葺きで葺いてる例をよく見ますね。

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