一般社団法人 宮大工養成塾

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宮大工の就活

2022.03.03

今回は宮大工の就活について書いていきたいと思います。就活は、様々な考え方がありますのでその一例として今回は記事に起こしてみようと思います。

宮大工人材事情

宮大工の業界は、高齢化が著しく若い宮大工が不足しております。しかし、新卒を1から育てるとなると時間とお金がかかるため、仕事のできる人をヘッドハンティングすることが業界の特徴になります。とは言え、ヘッドハンティングの人材が増えると言う事は、人件費が高騰することにつながり、かつ、職人の若返りができなくなると言うデメリットがあります。4年目位の若い宮大工がほしいというのが本音かと思います。

売り手市場

若い宮大工が欲しいけども、新卒宮大工を育てるのは嫌だ。だけども、ヘッドハンティングすると人件費が高くなる。つまりは、4年目位の若い宮大工が欲しい。とは言え、自分では育てたくない。わがままに聞こえますがこれが実情です。と言う事は、4年目位のある程度仕事ができる宮大工と言うのは、市場が求めている人材になるわけです。宮大工養成塾では、1番業界が欲していて枯渇している人材を養成することが、若手宮大工の待遇改善にもつながり、業界が活性化することになると思っています。

宮大工ドラフト!?

2022年10月に宮大工ドラフト会議が初開催されます。宮大工ドラフト会議の主な目的は、業界から最も重宝されている人材を、慣例にとらわれずきちんと評価していただく事と、若手宮大工のプロ意識を向上させるために行います。『自分はまだ3年しかやっていない。周囲には10年以上やっている先輩がぞろぞろいる。自分がプロと言ってもいいのだろうか。』と遠慮してしまいがち。私は思います。1番必要とされている人材という事は、プロと認められていると言うことを意味するのではないでしょうか。全くの新卒素人を雇用する場合、辞めてしまわないか?どれくらい仕事ができるのか?など不安要素が一杯です。しかし、3年の実務を経て、業界に順応している人材は、離職リスクも少なく、どの程度仕事が出来るかも計算する事が出来ます。まさに高校野球での経験を詰んだ球児のような未来を期待される人材。この人材は、できれば欲しい。と言うのではなくて、この人材に来てもらわなければ困る。という感じで、受け入れ企業の意識改革も狙いの一つです。昔なら、若手宮大工に対して、雇ったってる。という関係から、プロとして、対等な関係性をもって貰えれば、定着率も上がり、若手宮大工が輝ける環境造りができると考えています。

大手にだけは就職しないで

私は就職するときに、大手の社寺建築企業だけには就職しない方が良いと言うことを塾生に説明しています。大手と言う響きは非常に良いのですが、宮大工が成長するためには良い仕事をこなす必要があり、大手は人数が多いところに入るので、実践の機会が少なくなってしまいます。また、人数が多いところは派閥などがありその戦争に巻き込まれ、万が一、派閥戦争に負けるようなことがあれば、輝く機会を失うことにつながります。競争率が激しい所と言うのは、荒波を勝ち抜いて、、、みたいな感じで、聞こえは良いですが、自分が目指す将来の姿の実現可能性は極めて低くなります。また、大手の特徴としては、ヘッドハンティングや独立を恐れるあまり、原寸図などの要となる作業に関しては、数人の宮大工にしかさせないと言う事はあります。その点、10人以下の中小企業の宮大工企業の場合は、個人の能力が非常に大切になる事と、実践の機会が多いため、若手宮大工のキャリアアップの場として、おススメします。また、棟梁との距離も近いため、若手宮大工の成長に関しても面倒を見てもらいやすい環境にあります。1番フォーカスしなけばいけないのは、ブランドでもなく、実践の機会がどれくらいあり、実現可能性がいかに高いかという点です。また、就活についてら、色々と発信していこうと思います。

宮大工体験実施中

現在、宮大工養成塾では、大阪本校・兵庫校・神奈川校にて宮大工体験を実施しております。宮大工体験について詳しく知りたい方や宮大工体験を申し込みしてみたい方は、ホームページをご覧ください。
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