

2025年12月26日
大阪府南河内郡太子町春日にある蘇我馬子が創建した河内の國 最初の霊場「妙見寺」にて老朽化した稲荷堂の再建を宮大工養成塾の塾生が任されました!!
推古天皇六年(五九八)蘇我馬子の創建と伝えられ、七堂伽藍を備えた大寺であり、河内の国最初の霊場である。南北朝の乱の兵火で被害を受け焼失するが、寛文年間(一六六一~一六七三)祖浄悦によって再興され、真言宗から曹洞宗に改宗。明治に入り廃仏毀釈運動の煽りを受け、明治六年(一八七三)廃寺となった。しかし、鎌田誓由らが明治十三年(一八八一)に現在の地に妙見寺を再興し、現在に至っている。また、南北朝の乱の際、本坊を始め七十二坊伽藍被害を受けたが、不思議なことに観音および妙見の二堂は境内の真ん中にありながら、一点の火も移らず焼失を免れたと伝えられている。以来、「火伏せの妙見寺」として今日も残っている。
蘇我馬子は飛鳥時代の豪族。摂生・皇太子となった聖徳太子と共に政治の中枢となり、初の女帝である推古天皇を擁立した。崇仏派(仏教受け入れ派)であった馬子は廃仏派(仏教反対派)の物部氏を滅ぼし、仏教が日本に広まるきっかけを作った。

妙見寺内にある稲荷堂の老朽化が激しく、このままお祀りしていくことが困難な状態にあり、現在御神体はお寺の別の建物に移動しています。本来の形でお祀りしたいというご住職のご意向を受け、宮大工養成塾として、この再建プロジェクトを引き受けました。

今回、金田塾頭から副棟梁を任命されたのは神奈川校2年目の柴田くん。彼は、京都府の高校を卒業後、宮大工養成塾に入塾し、なかなか芽がでずにもがいていましたが、最近では今までの苦難が糧となり、頭角を現してきています。
そんな柴田君ですが、来年からは3年生でラストイヤーとなるため、今年の年末年始は実家に帰省せず、大阪道場に残る決断をした事で、妙顕寺稲荷堂の再建プロジェクトを任される事になりました。
(柴田くんのインタビュー)
今回の妙見寺稲荷堂の木材及び大工手間は宮大工養成塾の完全寄付によって行いますが、稲荷堂完成には屋根銅板葺きと基礎の費用を捻出する必要があります。
✅屋根銅板葺き 50万円
✅基礎工事 20万円
✅錺金具 20万円
✅解体処分費用 10万円
今回の稲荷堂再建を実現するために、多くの方からの御寄附を賜りたいと思っています。
1口1万円を100名の方から募ります。基本的には、完全御寄附に近い形になりますが、塾としてご用意できる特典を考えました。
✅1月11日手斧始め式参加券
※ご参列頂きました方には、非売品 宮大工手拭プレゼント
✅宮大工オンライン予備校 好きな講座を1つプレゼント
✅寄付銘板に名前を記載

今回副棟梁を任命された柴田君は、今まで言われた事をするだけの立場でした。今回は原寸書き・墨付・刻み・組立と一貫して行いながら、一緒にプロジェクトに参加してくれる塾生を引っ張りながら人間としての成長も期待しています。
背伸びして、ようやっと出来るくらいの仕事を任せられると人は成長する
選択すべき事がある時は、必ず自分にとって厳しい選択をせよ!!宮大工養成塾では、よく聞く言葉です。苦難というのはいずれするものです。苦難を後回しにすればするほど、乗り越えるべき壁が高くなりすぎてしまいます。厳しい選択というのは、実践でしか身に付けることができません。練習は所詮は練習。失敗したら終わる・・・。そんな緊張感が職人を次のステージへと育ててくれます。
塾をご支援して下さっている方々は、塾生のそんな姿勢を評価してくれているんだと思います。宮大工になるためにひた向きに努力し挑戦する塾生の姿を一緒に見届けて頂ければ嬉しく思います。