一般社団法人 宮大工養成塾

EN
資料請求 ENGLISH

宮大工の学ぶとは?

2022.01.21

社寺建築の修復は、解体がかなり大切です。昔の人がどのように部材を納めているのか?を見ることが出来るので、これから学ばない手は、無い訳です。
修復では、生捕り解体を行います。これも1人工です。組立の時も1人工です。解体で、早く綺麗にとれる人は、組立の時にプラスアドバンテージが出来ます。解体で、部材を破損してしまったり、遅いと、埋木や剥ぎ木をしないといけないので、マイナスのアドバンテージになります。生捕り解体も組立と同じ価値と位置付けて創意工夫する必要があります。


さて、現場では色々と学校では学べない事が学べます。現場は、最強の先生です。土壁ってどういう風に納まっているのか?竹小舞の幅は?ピッチは?柱に刺さってる?荒壁の厚みは?ムラ直しの厚みは?中塗りは?仕上げの漆喰は?
厚み、土の違いなど、学べます。
これを解体しながら、体で学ぶのがめっちゃ大切です。これはかけがえのない経験として、ストックされます。将来、図面を描く時や、検討する時に、体感として、そのモジュールであったり、プロポーション、納まりが湧き出てきます。

今は設計から学ぶかもしれませんが、それはただのお絵描きにしかすぎません。昔の人は、現場で学び、コミュニティで学び、古い建物を見て学んだからこそ、設計を学ばなくとも、出来たのだと思います。これは、経験値を積み上げるからこそ出来る手法です。

学ぶのは、テキストではなく、現場です。頭よりも体で覚えなくてはいけないので、宮大工養成塾ではカリキュラムはないのです。

今とは逆ですね(笑)