一般社団法人 宮大工養成塾

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第4章 神社仏閣の構造

2024.01.03

今回のテーマは、神社仏閣の構造になります。仏教伝来前の建築である高床式倉庫を代表とする堀立柱建物から、仏教伝来後の構造の変化について解説をしていきます。

構造の変異を知らずして、神社仏閣の建築は語る事はできません。どういった歴史を歩んできて、現在の建築の姿があるのか?という視点で勉強して頂ければと思います。

古くからある掘立柱建物

日本には古来より、柱を地中に埋める掘立柱建物が多く、古いものでは竪穴式住居があります。この工法を使って建てられている社寺建築といえば、伊勢神宮の唯一神明造りが有名になります。掘立柱建物は、地表面付近の柱脚が雨や湿気などによって腐りやすく、白蟻の被害に遭う事も少なくありません。耐久年数でいえば20~40年とされており、短命な建物ともいえます。しかし、構造が簡易な事と、地中に柱を埋める事で接合部の剛性がある程度ある事から普及していったと思われます。

昔の日本建築というのは、掘立柱であったため寿命は短かったが、仏教伝来後に耐久性が格段に向上する事になります

掘立柱の建築集