一般社団法人 宮大工養成塾

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宮大工の目指す専門学校との比較

2023.02.18

10年間の収支からの視点

当塾または専門学校に3年間通い、4年目から就職した場合の収支の比較グラフになります。4年目以降は、実家くらしする人多いので、寮費と食費は抜いて試算していますが、宮大工養成塾の方が専門学校生よりも収支において上のグラフになる事がわかります。その解説を順番にしていきます。

学費が違う

食費寮費含む1年目2年目3年目
当塾171万円154万円154万円
専門学校236万円200万円200万円
食費・寮費・教材費・設備費などの全ての支出を含む

上記は、3年間の学校側へ支払う費用になります。宮大工になるための投資金額として、157万円の差が発生しています。当然、投資金額が大きければ、それを回収するのが大変になるので、高い生産性を有する事が必要になってきます。

就職後の日当

専門学校生の就職後初任給は、文部科学省の統計によると約17万円になります。これを25日出勤で計算すると、1日当り6800円となりますが、左図では8時間労働で、うち1時間の休憩があるとした場合、時給が1000円で1日当り7000円となるので、高い方を選択しました。一方宮大工養成塾では、卒塾後日当1万円を貰えるように鍛錬していますので、初任給が25万円としています。

なぜ専門学校生の初任給が低いのか?

図は、文部科学省の統計になります。この図は3年間での離職率を表すグラフになります。左から大学・大学院卒、高専・短大卒、専門卒、高卒となり、学歴別でいうと高卒に次いで離職率が高いため、採用しても辞める可能性が高いのです。当然、こうなると企業としては定着するまでは安い給料で損失をなるだけ少なくしたいと思うのは当然になります。

建設業は更に離職率が高い

図は、厚生労働省の産業別の新規就職者3年以内の離職率をあらわしたものです。この統計より、3年以内に42.7~45.8%の約半数が離職している事になります。企業経営において、人材投資に慎重になる理由が分かります。また、なぜ大卒を採用するのか?という点においても離職率が低いため、多少高くても損する可能性が低いからともいえます。

宮大工養成塾は、なぜ初任給が高い?

答えは、実践型学習(OJT)を採用しているからです。宮大工養成塾というのは、学校ではありません。宮大工になるために必要な事を3年間掛けて修得します。実際に社会に出たときと同じ環境で、現役の宮大工の元で実践を通じて学べるからこそ、もっている物が専門学校生とは違うのです。礼儀礼節・生活習慣がしっかりしていないと、チャンスを得る事すら出来ません。どうやったらチャンスを貰えるのか?どうすればキャリアップできるのか?といった社会人として必要なスキルも同時に修得するからこそ、採用企業側からすれば基本的な事を教えなくて済むのが助かると言われます。

離職する理由のひとつ

面接のときは、「この仕事が好きで、、、」「どんな事にもくじけずにやっていきます」とか前向きな言葉を聞けますが、入社してからメンタルがやられてくると、「自分が思っていたのとは違う」「他にやりたいことがみつかった」など、企業の人事部の人が一番困るケースがあります。そんなことだったら採用しなかったのに。という声をよく聞きます。このような事がないように最初の3年間の社会的経験を積ませる場所が宮大工養成塾という事になります。専門学校生は、あくまでも学生の身分ですから社会的経験がありません。実際に就職した時は1年生として扱われます。しかし、宮大工養成塾の塾生はほぼ社会人といってもいい環境で活動していますので、4年目の宮大工として扱って頂けます。そんな3年間を経て来てくれるのは企業にとっては安心の材料でもあるという事です。

宮大工ドラフトで就活改革

宮大工業界は、人材不足が深刻な問題となっています。その中でも若手宮大工が不足している超高齢化業界でもあります。どんな企業でも若い宮大工がほしい。けれども、素人を雇い1から育てるとなるとお金もかかる、時間も取られる。辞める人が多いので損する事が多いという理由で仕事の出来ない素人は要らないんです。だから業界では人材の引き抜きが行われており、多少高くても仕事の出来る人を雇用する事がいいのです。そんな業界において、宮大工養成塾で3年間やってきた塾生というのは、喉が手がでるくらいほしい人材のはずが、「雇って下さい・雇ってあげよう」という今までの雇用関係が続くと結局安く雇われて終わってしまうのです。若手宮大工の処遇改善の為に考えられたのが宮大工ドラフトになるわけです。この宮大工ドラフトは、プロ野球のドラフトと仕組みは同じで、1位指名を受けた企業の中から好きな企業を塾生が選べるというものです。その時に、入札価格を提示してもらいますので、1位指名が被った時に日当を高く評価してくれている所に行く可能性が高くになります。スケベ心で安い日当を入れると採用できない可能性があるので、企業側は「是非弊社に来てほしい!!」という気持ちと日当ベースでの評価をしないとライバル企業に取られてしまいますので、初任給が上がりやすいのです。

令和4年度のドラフトの結果

(長野出身)田中くん(静岡)飛鳥工務店
(大阪出身)益田くん(神奈川)花升木工社寺建築
(兵庫出身)小林くん(大阪)金田社寺建築

今年ドラフトに出場した塾生の就職先になります。早速、2月にインターンシップがあったのですが、就職先の企業様から「他で採用した子とは全てが違う。仕事を1から教えなくて済むし、礼儀とか生活とかのそんなこと来る前に自分で出来るようになっといてよ。という事が出来ているので楽しみです。」というお声を頂きました。塾が目指している姿になって塾頭としても嬉しく思っている限りです。

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